前へ[ 蜜柑4 ]
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※いい加減、引き続き、黒歴史をお休みして、A0頁突破記念と称したものをUPします。
この一年で序文だけ書いて結局ボツになった物語です。
童話の試作品。
少女は今日も眠る。
赤い。赤い赤い絨毯が広がります。気が付くと、少女は真っ暗な夜道に立っていました。
どこかへいかなければなりません。そんな強迫概念が少女の頭をぐるぐる回ります。
何もかもの記憶を思い出そうとせず、ただ、なりゆきのままに歩き始めました。
左右は森の木々に塞がれていて、道といえば、足下から真っ直ぐ伸びる赤い絨毯しかありません。
後ろを振り向くなんて恐ろしくて仕方がなくて、少女はひたすら前へ前へ進みます。
怪物がいそうな、幽霊がいそうな、そんな恐怖に背中を押されていたのでした。
しかし、何かおかしいのです。
進んでも歩いても何も変わりません。走っても転んでも、森や赤い絨毯さえも笑いません。
怪物も幽霊もいない。
ふと、気が付いて自分の身体を見回した少女はあることを知りました。
赤いワンピースの上に、鏡が取り付けてあります。
何だろうと首を曲げて覗き込んで見ると、逆さまになった鏡に、逆さまの絨毯と森と、空が映っていました。
そうだ、空を見上げてはいませんでした。
少女が仰ぎ見た空は、真っ黒でした。
一個だけ、輪のある星が浮いています。
そして、初めて少女は自分の居場所の形を理解しました。
丸い地平線。
ここはとても狭い星だったのです。
歩いた十歩は世界一周。暗い暗い森の後ろに感じられた幽霊の気配は、少女の影だったのです。
少女が自覚した途端、赤い絨毯に伸びた影が手を出しました。
それは気付かぬ内に足首へと忍び寄り、がしりと掴み力を込めます。
足を掴まれた少女は少し、少しと真っ黒い、空と同じ色の影に飲まれていきました。
足から膝へ、腿から腰へ。少女の赤いワンピースは絨毯の一部になっていきます。
手を輪っかの星に向けますが、とても遠くて届きません。
少女は星に、食べられていきます。
声を出すつもりが、息すら忘れてしまいます。
どこかへいかなければなりません。そんな強迫概念が少女の頭をぐるぐる回っています。
力一杯腕を振ると、少女の指先から肘から羽が現れ、それは沈みかけた身体をふわりと浮かします。
どこかへいかなければなりません。星になっている場合ではないのです。
彼女の意識は影を突き放します。少女の意志は翼を生み出します。
胸にある鏡には、黒く暗い宇宙が映っていました。
飛行機よりも早い、鳥よりも早い、飛び立った少女の後ろで、星はどんどん遠ざかり小さくなっていきました。
少女はまだ誰にも会っていません。
孤独なままに進みます。あっという間に宇宙を過ぎ去り、羽ばたく翼は鳥の羽をところどころに落としていきます。
輪っかの星を目の前に据えた少女は、翼を休めました。胸の鏡を覗き込むと、やはり左右上下が逆になっています。映された星は機械のような鉄の塊でした。
ゆっくりと鉄の星に降りていく少女はただしかし、それだけを思っていました。
どこかへいかなければなりません。
未完。
これは全く考えなしに書いていたものです。
発想元は、声の残響が素晴らしい宇宙のロゼッタさんの話していた昔話です。
蜜柑の亡霊に心を支配されました。私はオレンジではありません。(i’m not orange.)
民主化促進します。Так! Ющенко!
私はチンパンジーが大嫌いです。