戦律のストラタス 感想
<<注意!今回の感想はネタバレ過多です、プレイする人はお気をつけて>> コナミから発売のロボットアクションアドベンチャー、クリアしました。 しかし、このゲームのディレクタ

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戦律のストラタス 感想

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<<注意!今回の感想はネタバレ過多です、プレイする人はお気をつけて>>
コナミから発売のロボットアクションアドベンチャー、クリアしました。
しかし、このゲームのディレクターさんの以前の作品を考えると、
2周目からの追加要素とかあるので今回は1周目クリアの感想です。

近未来の地球、謎の宇宙生命体との生存をかけた戦いを強いられている人類、
日本もまた例外ではなく、エイリアン「ミーム」との戦闘で人口は減少の一途をたどる。
主人公、九断 征四郎は様々な偶然が重なり、対ミーム機関、
帝特六機へと無理やり入隊させられ、ミームへの切り札である戦闘巨大兵器、
戦術殻アラバキのパイロットとして人類の矢面へと駆り出されてしまう・・・
困惑と怒りで心穏やかでない征四郎に向け、帝特六機の司令官である少女、
鷹乃巣 禊は言い放つ、「私の命なく、敗北も死も許さない」と。

というのが大まかなあらすじ、ここまでの内容でピンと来た人向け、
クセが強い作品なのでストーリーに興味がないと基本続かないと思います。
それではいつものように・・・

<良い点>
「最近では珍しい完全オリジナルストーリーのロボットゲーム作品」
ロボットゲームというのは、いわゆるキャラクターゲームが基本、
元の作品ありきのネームバリューを持って購買層を絞るのが普通です。
しかしこの作品はそういった既存の作品の無い、
このゲームとして企画されている、このゲームの物語が存在します。
これは最近としてはすごく珍しいので価値のある点だと思います。

「主題歌、劇中音楽のクオリティ」
主題歌は空の境界やまどかマギカで有名な梶浦由記さん、
本編の世界観とマッチした曲、アニメ映像と合わさって
ロボアニメ好きにはOPを見ただけで興味を持ってもらえるかと。
劇中音楽も場面を盛り上げるような曲が多く、
ロボットゲームでよくある音楽軽視という感じがしないのも好印象。

「目的と歯ごたえのある人間での戦闘」
このゲームの戦闘は情報を集める人間戦闘パートと、
集めた情報で特異点を殲滅するロボット戦闘パートに別れており、
人間戦闘パートは敵がなかなか固く、自然と攻略法を考えるようにできています。
敵以外にも崩壊した足場などトラップもあるためアクション要素としては十分。
しかしこれもいい点ばかりではないのが残念、悪い点で書きます。

「声優さんとキャラクターとのマッチング」
アニメで重要な要素である声優さんの選出、絵と声のマッチングというのは
作品でもとても重要な点であります。
この作品では多くの有名声優さんが参加しており、
その誰もがキャラクターとマッチした選抜もありすんなりと世界に入る一助になっています。


アクションとしては十分、「携帯機」で頑張っている作品です。
しかし色々とゲームとして粗雑な面が見受けられてしまうのも事実、
ここからは悪い点です。

<悪い点>
「実りのない、そして説明不足のストーリー」
全体を通してストーリーは謎を抱えていきますが、
その多くは終盤でほぼ説明なく、舞台装置というお題目で解決されます。
そこまでプレイヤーが追っていた謎に明確な答えを提示しない、
しかも重要ではないと切り捨てるのは物語としてまとめ切れなかったようにも見えます。
そして全9話と短い構成もあり、6話以降がものすごく展開が早いです、
メンバーのあまり語られない素性や過去などはメディアミックスで!とかいうのは、
良くあることですがほぼ投げっぱなし、とにかくストーリーが短いです。
PSPという限られた要領で出すには仕方なく思えますが、
もう少し説明や、サイドストーリーに力を入れてもいいと思いました。
(ストーリーについては下でネタバレしつつ愚痴ります、プレイする人は見ないの推奨)

「防御だけが生き残る道の戦闘、それと直結する人口カウンター」
人間、ロボットパート問わずに戦闘がすごく単調化する原因がこの防御、
戦闘ステージが狭く、敵の攻撃を回避するという手段がほぼないこのゲームでは
防御失敗で瞬殺というパターンが全編通して起こりえます。
それでも人間戦闘はまだ工夫や、キャラチェンジの楽しみがある分マシですが、
ロボット戦はさらに単調になり、武装が固定なのでほぼ作業化します。
ロボットアニメを見る人、ロボットゲームが好きな人すべてがゲーム巧者、
それなら問題ないレベルですがそんなわけはなく結構しんどいです。
更にそれに輪をかけるのがこのゲームの肝でもある人口カウンター、
日々、ミームにより人が死ぬ、それを食い止めるという感じを表しているのでしょうが
実はこのカウンター、時間でなくダメージ率で減るらしくミームの侵略でなく、
プレイヤーのヘタクソm9 (^Д^)ぶりで減るようになっているという不愉快使用。
しかも終盤のストーリー、存在の意味などもあってかなり微妙です、
その辺についてもネタバレで、そうでもないと話せん。

「最強の敵、落とし穴(落下即死ポイントと騙し的な意味で)」
移動がアナログ操作であるこのゲーム、かなり敏感に上下してしまうため
ジャンプミスで落下することが多いです。
そうなると落ちたキャラは戦闘不能状態となり、
<<敵に負けたダメージ>>として人口カウンターがガリガリ減ります。
よって落とし穴がかなり酷い意味を持ち、初見突破がほぼ不可能という箇所、
落とし穴多発の4話、押し出しや圧殺だらけの場所がある9話が特にひどいです。
ロボット戦でも別の意味で落とし穴であるディスラプター(アラバキの最強兵器)があり、
威力はあるものの終了後に10秒以上の停止を招くという負けフラグ。
そこかしこに人口ゲージを減らす罠を張ってある意地悪さがかなりきついです。


<総評>
意欲的に制作された完全オリジナルのロボットゲーム、
それは良いものの、ストーリー面がそれを補い切れていない印象。
また、ディレクターさんのクセとも言えるのですが、
随所にプレイヤーに対する風刺があったリと人を選ぶ作品となっています。
ゲームとしても目新しい部分はあまりなく、万人向けではありません、
ロボットアニメ、メカやロボといったものが好きでないと買わないとは思いますが、
ハードルがとにかく多いという印象で、手放しにお勧めできる作品ではないです。
OPやPV映像を見て気になった人が買えば満足はできる作品ではあるかと。



<今回の本音、ネタバレ全開の怨念タイムいきま~す♪>
ネタバレ全開ですのでプレイ中、もしくはプレイしようかという方はご注意、
今回本音タイムがいつもより長くなると思うのでご了承を。

ストーリーの真相が正直酷い、順を追っていきます。
まずこの手の侵略者ものでは良くあるとはいえ、
・主人公たちの世界は実は電脳空間上の仮想世界
・物語中に敵の攻撃で迷い込んだよく似ている別世界が、実は現実世界
・そこから逃げ込んできた老人たちにより、世界はコントロールされている
という設定のもと主人公たちがコンピューター上のキャラクターとされてしまう、
つまりこの時点で物語中での人口カウンターが持つプレイヤーへの意味が消失します、
プレイヤーは世界を救う使命を持ってゲームに没入し、
その目安であるはずのカウンターが、本当にゲームのメモリと化す。
その投げ出され感が半端なかった。

そして主人公の正体や、ヒロインに対する設定も説明不足もあり、
好意的に受け取るのが難しいです。
主人公、九断 征四郎は、
・電脳世界の生みの親である一守 征海の情報体の一人(征海は現実世界で死亡済み)
・妹の命、アラバキ前パイロットでありラスボスである八神 拓海も同じ存在
・最終決戦で八神が世界を情報に戻した際に上記の理由で生き残る、
 あまつさえ八神の情報を吸収し、征四郎の姿のまま征海として再構成される
という世界を滅ぼして主人公が覚醒するというベタなのに、
ちっとも喉を通らない事をやってしまいます。

ヒロイン、鷹乃巣 禊も全体としてヒロインとしての役割が希薄で、
お話の短さもあり、急激に征四郎との距離を縮めラブラブしたりします。
様々な真実を知っていることもあり、物語でもつらい立場にあるのですが
発端があんまりな理由な事もあり描き切れていないという印象が強いです。

そもそもの発端が
・現実世界に巨大隕石が衝突し、地殻変動で世界情勢が崩壊
・征海が研究し、実用化出来たばかりの電脳世界への意識投射が
 死にたくない老人どもに奪われ、情報隠蔽のため征海も殺される
・電脳世界での退屈から遊び半分に自身を変換し続けた結果、
 己というものを定義できなくなり、電脳世界の住人の情報で補うしかない
 かつての老人たちの一部のなれの果てがミームである
というものであり、その上でなぜ禊がそこまで物語のヒロインとして
世界の大事な部分にあるのかというのも、
・現実世界で征海と共に研究をしていたオリジナルの鷹乃巣 禊がいる
・征海と禊は愛し合う仲であったが、孫に変質的愛情を持つ祖父の巌により、
 征海を殺され、「汚された存在」になっていた禊を巌が捨てたことで
 現実世界で足掻くことを選択し、物語中盤で征四郎と出会う事になる。
・電脳世界の禊は巌によりデザインされ、オリジナルの禊と同じように育つよう
 意図して作られた存在、その2人目である。
 (この点は取りようによってオリジナルを1人目とも見れるので少し違うかも)
というジジイの変態育成ゲームを楽しむ愛玩物として生み出され、
ミームという存在の真実共々に世界の歪んだ存在理由とされています。
しかしこれについても極端に説明が少なく、オリジナル禊と巌の関係や、
なぜオリジナル禊は電脳世界へ行かなかったのかという点も語られません。
(これについては「汚された」という言葉で何となく理由はわかる気も、
 まあ、あくまで汚されたと認識してるのは変態ジジイだけですけど)

そしてストーリー最大の問題はエンディング。
征海としての記憶や意思を内在した征四郎は、
製作者の責任として新たな世界の構築のため、世界を構成します。
しかしそれは自分の記憶をもとに再構成された情報を使うため、
九断 征四郎もまた消滅するという結末。
禊もまた愛する征四郎と世界に溶ける事を望み、世界は再構築され、
老人たちの鎖が外れた世界が訪れる。
世界そのものがミームという存在など最初からなく、
征四郎、禊、八神が存在などしていなかった世界へと改編。
現実世界同様に隕石が飛来したものの迎撃に成功、
すべてを知るのは電脳世界を内包するコンピューターそのものである
悠馬だけとなった新しい世界は明日への希望で満ち溢れる。
ここで問題なのは主人公とヒロインの存在しない世界、
問題は消され再構築されるという終了法、
そして現実世界は人類滅亡寸前の地獄のままという投げっぱなし、
どこに救いや、浄化感を見出せというのか・・・
自分は「ハッピーエンドはベタでも絶対必要なもの」と思っているので
このエンディングはお世辞にもハッピーとは言い切れません。
特に現実世界という問題が残っている以上、物語として完結していると思えなくもあります。

長くなりましたが、とにかく短さが問題なのだと思います。
本来26話かけてもいい設定を9話、総集編劇場版的に見せられ、
すべてを理解しろというのがどだい無理だというもの。
アクションゲーム部分もすべてを良いとは言い切れないので、
内容にジレンマを感じてしまうのが本音です。
もっと良くできそうなのに痒いところ止まりなので、XBOX360とかでいいから
アクションもストーリーも向上させたリメイクみたいなものを出してくれないかな・・・
個人的には声優さんの演技が良いので声優買いしても大丈夫かと、
お話も悪くはないので興味があれば触ってみたらいかがでしょうかね。

設定も似通ったゼーガペイン共々にスパロボ参戦とかしてくれたら、
願ったりかなったりだけどKONAMIだしハードルは高いよねー。
それでは長々とお付き合い頂きありがとうございました(´・ω・`)ノシ
  • │2011-12-15 21:46:02│ カテゴリー:日記│ コメント(0) │
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